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記事: 実録 中古アーロンチェアの月額コストを試算してみた件

開けないと状態がわからないアーロンチェア

実録 中古アーロンチェアの月額コストを試算してみた件

店頭で試座の際に、お悩みのお客様の眉間のシワが、より濃くなる議題「中古アーロンって...」


考えれば当然ですが、悩まれる選択肢のひとつ。頭をよぎる、お安いアーロンチェア=中古アーロンチェア。

ここはひとつ、よしあしではなく、純粋なコスト試算で考えてみましょう。

中古のアーロンチェアを探してみると、5万円〜9万円程度の商品を見かけます。新品と比較すれば購入時の負担はかなり小さく、「中古のほうが安い」と考えるのは自然です。

ただ、アーロンチェアのように長期間使用する製品の場合、購入価格だけではなく、「その価格で何年間使うのか」という見方もできます。

そこで今回は、中古アーロンチェアを5万円〜9万円で購入し、3〜6年間使用した場合のコストを、1か月あたりに換算してみました。

中古アーロンチェア5万円〜9万円を月額換算


計算は単純です。購入価格を使用月数で割ります。修理費や将来の売却価格などは含めません。

中古購入価格 3年使用 4年使用 5年使用 6年使用
5万円 約1,390円/月 約1,040円/月 約830円/月 約690円/月
6万円 約1,670円/月 約1,250円/月 約1,000円/月 約830円/月
7万円 約1,940円/月 約1,460円/月 約1,170円/月 約970円/月
8万円 約2,220円/月 約1,670円/月 約1,330円/月 約1,110円/月
9万円 約2,500円/月 約1,880円/月 約1,500円/月 約1,250円/月

最も低いケースでは、5万円で購入して6年間使用した場合の約690円/月。最も高いケースでは、9万円で購入して3年間使用した場合の約2,500円/月となります。

たとえば7万円で購入して5年間使用できた場合は、

70,000円 ÷ 60か月 = 約1,170円/月

です。購入価格だけでなく使用期間まで考えても、中古アーロンチェアのコストは十分に魅力的です。

新品27万円を12年間使用した場合は?


では、同じ計算を新品にも当てはめてみます。

ここでは比較のため、27万円で購入した新品のアーロンチェアを12年間使用したケースを仮定します。

新品購入価格 使用期間 使用月数 月額コスト
27万円 12年 144か月 1,875円/月

270,000円 ÷ 144か月 = 1,875円/月

月額では約1,880円です。

購入時には、中古7万円と新品27万円では20万円もの価格差があります。ところが、中古を5年間、新品を12年間使用したケースで月額換算すると、次のようになります。

比較例 購入価格 使用期間 月額コスト
中古アーロンチェア 7万円 5年 約1,170円/月
新品アーロンチェア 27万円 12年 約1,880円/月

この条件では、月額コストの差は約710円です。

もちろん、これは「新品なら12年間使える」「中古なら5年間しか使えない」という意味ではありません。それぞれ異なる使用期間を設定した場合に、購入価格が月額ではどの程度になるのかを比較した試算です。

今回の「27万円を12年間使用=約1,880円/月」という数字は、12年保証を根拠に耐用年数を12年としたものではなく、12年間使用したケースを想定した単純なコスト試算です。
新品を正規販売店から購入する場合には、メーカー保証が付帯すること自体が、長期間使用するうえでのひとつの条件になります。購入価格だけでは表れない部分です。

考えたいのは「購入時点での状態」


たとえば中古アーロンチェアの場合、購入価格と同じくらい重要になるのが、その個体が購入時点ですでにどの程度使用されて、どのような状態かです。

製造年、前所有者の使用期間、使用環境、各部品の状態は一脚ごとに異なります。

5万円で購入した個体と9万円で購入した個体で、価格差に相当するだけの状態差や残存使用期間があるとは限りません。逆に、状態の良い中古品を購入し、長期間トラブルなく使用できれば、月額コストは非常に低くなります。

つまり中古の場合、購入価格は確定していますが、これから何年間使えるかは購入時点では確定していないという特徴があります。

修理費を含めると月額コストはどう変わる?


中古品では、購入後に部品交換や修理が必要になる可能性もあります。そこで仮に、7万円で購入した中古アーロンチェアを5年間使用し、その間に合計3万円の修理・部品交換費が発生したケースも計算してみます。

(70,000円+30,000円)÷60か月 = 約1,670円/月

修理費を含めると、月額コストは約1,170円から約1,670円になります。

先ほどの新品27万円を12年間使用したケースは約1,880円/月ですから、この仮定では差は約210円/月です。

ただし、3万円という修理費は比較のために設定した仮定にすぎません。中古品に必ず修理が発生するわけではなく、修理内容によって実際の金額も変わります。

購入価格だけでは比較しにくい


知人が10年使用したアーロンを譲ってもらい、8年使用しているけど何ともない。むしろ快調。

そういう方もいらっしゃると思います。価格や経年だけで個体差の状態を推し量ることができないのがむずかしいポイントです。

中古アーロンチェアのメカニズム経年確認 ※チルトメカ等は、実際に内部を確認しないと状態の把握が困難な箇所です。

中古アーロンチェアには、初期費用を大きく抑えられるメリットがあります。状態の良い個体を購入し、長期間使用できれば、コスト面では非常に合理的な選択になり得ます。

一方、新品は購入価格こそ高くなりますが、使用履歴のない状態から使い始められ、正規販売店で購入した製品にはメーカー保証があります。さらに長期間使用するほど、購入価格を月額換算した数字は小さくなります。

そのため、アーロンチェアの価格を考える際には、「いくらで買えるか」だけではなく、「購入後に何年間使うのか」まで含めて考えると、少し違った見え方になります。

27万円の新品アーロンチェアを12年間使用したケースなら、1か月あたり約1,880円、1日あたり約62円です。

中古5万円〜9万円という価格と新品27万円という価格だけを並べれば、大きな差があります。しかし、長期間使用する椅子として月額コストまで計算してみると、その差は購入価格から受ける印象とは少し違って見えるかもしれません。

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片上太朗 監修:片上 太朗(ハーマンミラー認定スペシャリスト)

ハーマンミラー製品の販売・提案・製品保守業務を20年以上担当。 ハーマンミラー認定エルゴノミックアドバイザーとして商品情報・サイズ選定ガイド・調整方法の監修を行っています。

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